この世には、母親の「過干渉」や「溺愛」が、子供の心に影を落とすと言う問題があります。
もちろん、子供を真っ直ぐに育てることができるお母さんも沢山います。
しかし、多くのお母さんたちは、ご自身が問題を抱え苦しんでいます。
そして、母親自身が問題を抱えて苦しんでいると、その問題は子供に転写されてしまう事が多いのです。
母親が子供にもたらす3つの弊害
母親は子供に決定的な影響を与える存在です。
まず、ここでは、母親がもたらす大きい弊害を3つ取り上げてみます。
母親が子供を「自分のものだ」と思ってしまう問題
母親が、自分と子供を同一存在のようにみなし溺愛してしまうと、結果的に子供の自立を妨げてしまいます。
自分の子供が可愛いのはわかりますが、子供は一個人の所有物ではありません。
子供を溺愛すると言うことは、お母さんが子供にしがみついていると言うことなのです。母親自体が自立できていないのです。
そのため、子供の運命に余計な負担がかかり、子供はいつまでたっても巣立つことができなくなってしまいます。
母親が抱えている「苦しみ」を、子供に転写してしまう
この社会は、母親に非情なプレッシャーやストレスを与えています。
「理想のママ像とは…」 「いいおかあさんとは?」 「子供には一流の学校を出させないといけない」 「一流会社に就職させないと人生の敗北者になる」などなどなど …
しかし、これらは、根本的には、今の歪んだ社会が原因なのです。
- 母親を、一人の人間、一人の女性として自由に生きさせなくしてしまうこの歪んだ社会
- 良い学校を出て良い就職をしないと価値がないように思わせてしまう歪んだ競争社会
これにより、母親は大きなプレッシャーやストレスを抱えます。
そして、母親経由で、子供に対し、不安や焦りやストレスを埋め込んでしまう問題があります。
これは、母親が抱えている自分の苦しみを、知らず知らず子供に転写してしまう問題でもありますが、中心となっているのは、「この社会自体の歪み」の問題です。
母親が子供に「愛」を伝承できない
これは、母親自身が「真の愛情」を受けておらず、子供に対し本当の意味での「愛」を伝承できない問題です。
これにより、子供が自分自身の「存在」に自信を持てなくなり、自分自身が「あるがまま」で良いんだと言うあたりまえの事さえわからなくなってしまいます。
この問題のタチの悪さは、この負の連鎖をどこかで断ち切らない限り、世代を超えて悪影響を及ぼしてしまうことです。
結局は「社会の歪み」が原因
以上が、母親が子供にもたらす3つの大きな弊害となります。
しかし、これは一概に「お母さんが悪い」とは言えないのです。
- 自立を妨げる
- プレッシャーやストレス
- 愛の喪失
これらは「社会の歪み」がもたらすものなのです。
その歪みが、母親を介して子供に影響を与えていることを忘れないでください。
この歪んだ社会が、母親経由で、子供たちから「自信」と「尊厳」と「愛」と「力」を奪っていることが、この問題の本質なのです。